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「今月の写真」集 2009年度

2009年 4月から2010年 3月にかけて本会ホームページの「今月の写真」欄に掲載していた写真をご紹介します。

目次

2011年度 ■ 4月 □ 5月 □ 6月 ■ 7月

2010年度 □ 4月 □ 5月 ■ 6月 □ 7月 □ 8月 ■ 9月 ■10月 □11月 □12月 2011年 □ 1月 □ 2月 ■ 3月

2009年度 □ 4月 □ 5月 □ 6月 □ 7月 □ 8月 ■ 9月 ■10月 ■11月 □12月 2010年 □ 1月 □ 2月 ■ 3月

2008年度 ■ 4月 ■ 5月 ■ 6月 ■ 7月 ■ 8月 ■ 9月 □10月 ■11月 ■12月 2009年 ■ 1月 □ 2月 ■ 3月

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■ 3月 「武蔵小杉新駅開業が地域交流の機会に」

3月13日(土)に、JR横須賀線・湘南新宿ラインの武蔵小杉駅が開業しました。もともとJR南武線と東急東横線・目黒線が交差する交通の要衝であった地域だけに、交通の利便の高さが評価され住民が増えている地域ですが、一方で工場転出後の再開発地域に住み始めた若い新住民と、周辺地域の住民との調和が求められていました。

(写真2)

この新駅開業に伴い、駅前には駐輪場と交通広場(バスロータリー)が出来、路線バスも5路線開業しましたが、交通広場の提供は2日遅らせて、新駅開業当日はこの交通広場で地域交流イベントが開催されました。中原区役所と同区で活躍されている市民団体や商店等が中心になって販売やステージが催され、地域住民を中心に多くの方が繰り出し大変賑わっていました。

(写真3)

また、新駅は既成市街地から少し離れた場所に開業しましたが、このまちをつなぐ道路を中心に案内表示が整備されています。筆者も新駅開業を機に街中を歩く人が増えたことを実感しましたが、歩く人、自転車や公共交通で街を訪れる人にとって、こうした案内表示の存在は嬉しいものでしょう。安心して歩けるまちづくりの一環にもなるものと期待されます。

これまで素通りしていた横須賀線・湘南新宿ラインは、今後は武蔵小杉駅にほぼ全ての列車(普通、快速、特急「成田エクスプレス」の全定期列車と伊豆方面行き特急の一部)が停車し、毎日7万人の利用が見込まれているようです。一方で、東急東横線・目黒線でも改良工事やサービス向上が進められ、当日は駅正面口に案内係が立つようになったり、今後は地下鉄副都心線や新幹線新横浜駅・相鉄線への乗り入れなども予定されています。

私たちの毎日の生活に欠かせない地域交通は「まちづくり」の中心であり、まちを変える力すら持っています。しかし実際には私たちが毎日歩く道は危険と不安だらけのまま放置され、環境に与える影響も深刻なものです。 この新駅開業が、地域の交流促進と、私たちの足元を見つめ直すきっかけになってくれればと期待しています。

なお、写真の南武線電車を走らせるイベントは県立川崎工業高校の皆さんにより実施されたものです。

また、川崎の交通とまちづくりを考える会 (K-cube) さんでは、この新駅開業などにより変わるまちに着目した視察会を実施され、3月21日にはその報告書が発行されました。新駅ができて武蔵小杉駅周辺がどう変わり、どんな課題を持っているのかが分かる冊子が、かわさき市民活動センターなどで無料配布中です。 /撮影・文:井坂

掲載期間
3月23日 〜 6月06日

(▽写真2)

(▽写真3)
Creative Commons License by-sa 2.1 Japan. © 2010 ISAKA Yoji
本作品は Creative Commons Attribution-Share Alike 2.1 Japan の下で二次利用が可能です。

□ 2月

休  載

□ 1月

休  載

□ 12月

休  載

■ 11月 「自転車が安全にその性能を発揮するために」

11月 7日〜20日にかけて、川崎駅東口(市役所通り、新川通り、他)で「歩行者・自転車の安全な通行環境の社会実験」が実施されました。

臨海部から川崎駅前に至る大通りは2本ありますが、いずれも車道が片側3車線あるのに対し、自転車道は無く、歩道を走る自転車が多く見られます。しかし川崎市の商業・官公署の中心地であり多くの人が行き交う通りです。いくら歩道が広く取られているとはいえ、歩行者と自転車の事故が多発しており、一方で車道にはバス専用・優先レーンを違法駐停車で塞ぐ犯罪が後を絶ちません。

そこで、今回の社会実験では ●車道の第1車線を柵で分離し、自転車専用のレーンをつくる。(新川通り) ●歩道上に柵を設置し、歩行者と自転車を分離する。(市役所通り) ●自転車通行不可の歩道内では、自転車を降りて押し歩くよう呼びかける。 ●バス専用・優先レーン内の違法駐車を抑制するために、誘導員による呼びかけを実施する。 この4つに同時に取り組む社会実験が行われました。

写真は、新川通りの自転車レーン部分を走る自転車の様子です。ここはちょうどバス停なので仕切りは何もありませんが、他の部分では歩道との境に植え込みがあり、車道はカラーコーンで自転車走行部分が仕切られています。

現在は車道が50km/h制限の片側3車線、歩道は幅広く取られているものの自転車レーンは無し。自転車は原則車道走行ですが実態としては大多数が歩道を走っている状況です。 写真のように、この道路は多くの自転車と路線バスが走り、川崎区に住む、通勤する多くの人が毎日行き交っています。しかも中心市街地のど真ん中。この公共空間の使い方として、3/4を車道にしておくのが本当に妥当なのか、マイカーの違法駐停車を横行させていてよいのか、考え直す機会にしてほしいと思います。

なお、この川崎駅前「歩行者・自転車の安全な通行環境の社会実験」の視察報告を掲載していますので、あわせてご覧ください。 /撮影・文:井坂

掲載期間
11月30日 〜 3月23日
Creative Commons License by-sa 2.1 Japan. © 2009 ISAKA Yoji
本作品は Creative Commons Attribution-Share Alike 2.1 Japan の下で二次利用が可能です。

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■ 10月 「地域住民と期待を乗せて「たまちゃんバス」発車」

10月11日(日)より運行開始した大田区コミュニティバス「たまちゃんバス」。運行初日の午前中に視察に出かけてきました。

多摩川に面した工場跡地に建った大型マンションの住民をはじめとする下丸子・矢口地区の住民が参加する「下丸子地区バス推進委員会」により2006年より行われていた導入を求める活動から発展して区の支援制度ができ、昨年度にはその「導入検討地域」のひとつとなり、3年越しで試行運行までこぎ着けたものだそうです。

写真は、最初にコミュニティバスを求めた住民が集まる地域に新たに造成されたバスベイを発車する「たまちゃんバス」。これだけを見ても、この「試験運行」には続ける意志があることがうかがえます。

川崎市のような続かない地域では、たとえば財政支出を伴う「支援」のメニューが初期車両費のみになっていて、続かない可能性が高いことを反映して車両やバス停なども仮のものを使う事例ばかりを繰り返しているのですが、ここ大田区では周辺整備、新車導入などを見ても続ける意志を感じます。実際、初期費用だけでなく、今後も予算の枠内で運行経費補助が出るそうです。

とはいえ、もちろん予算が無制限に付くわけではありません。利用者数が見込みを大きく下回るようであれば存続が危ぶまれますから、導入検討地域の選定時にはあわせて「地域の協力の可能性」も評価対象となり、本地域が第一号に選ばれたようです。

ちなみに「たまちゃんバス」の愛称は地域住民の公募によるもので、可愛らしいイメージキャラクターも地元の小学生の原画によるものだそうです。

初日の今日は、新たに導入された小型バス(ポンチョ二代目都市型、乗客定員33名)は満員の大盛況。乗客は地元の方と思われる方ばかりで、車内では地元話が盛り上がっていました。記念乗車が多い様子ではありますが、沿線住民の関心の高さを感じますし、子供から若い子育て世代、お年寄りにまで大人気という、都市型コミュニティバスの理想形を見たような気がします。

とはいえ、このバスが地域の足として定着するかどうかは、これからが正念場とも言えそうです。もっとも遠い場所でも駅から歩いて15分くらいで、しかもバスは遠回りするので半周15分ほどかかります。35分間隔のバスを待つより歩く方が早いと思う人も少なくないでしょう。この地域が「交通不便地域」に選ばれたのは、ある種、東京都特別区の恵まれた事情もあると言えそうです。そうした中で、地域がこのバスを必要とした理由は何だったのか。その思いを振り返りながら、「たまちゃんバス」が定着できるように、地元住民の皆さんにはぜひ乗って残してほしいと思います。

最寄りは東急多摩川線「武蔵新田」「下丸子」各駅、東急バス反01系統(川崎駅西口北〜五反田駅)の「矢口小学校」(川崎駅から約25分)、蒲12系統(蒲田駅〜田園調布駅)の「池上八丁目」で乗り換えができます。運賃は1乗車150円(小児80円)で、東急バス一日乗車券、バス共通カード、PASMO/Suica が使えます。運行時刻などはこちらを参照してください。 /撮影・文:井坂

掲載期間
10月12日 〜 11月30日

 
(おまけ1)

(おまけ2)
Creative Commons License by-sa 2.1 Japan. © 2009 ISAKA Yoji
本作品は Creative Commons Attribution-Share Alike 2.1 Japan の下で二次利用が可能です。

■ 9月 「クルマから解放された楽しいひととき」

今年のモビリティウィーク&カーフリーデー、当会は、9月22日(火)に開催された横浜カーフリーデーの参加団体として開催に協力しました。
カーフリーデーは、クルマの束縛から解放され、まちを楽しむことのできる日。
では、なんでクルマを止めるとまちを楽しむことができるのでしょう。
(追加写真1)
クルマで通りすぎたら見ることすらない道端の植栽には、この時季になると多くのチョウが訪れる。道端のお店にはちょっと休める場所がある。青い空に白い雲が浮かんでる。 こんなちょっとした「気づき」が楽しいものですが、それもクルマに乗っていてはおろか、歩いていてもクルマの騒音や、排ガス、廃熱、轢き殺されるかもしれない危険などと隣り合わせでは、楽しむどころではありません。 それどころか、不快な場所からは早々に退散しようと、戦々恐々としながら早足で歩くことになってしまいます。
クルマから降りてまちを歩いてみてください。きっとたくさんの発見があると思います。 クルマに乗らない人は、考えてみてください。クルマがなくなるだけで街が快適になることと、普段はクルマ優先のおかしな道路の実情に気づくことでしょう。
 
そもそも、密集した都市の貴重な土地を、なんで僅かな人しか乗らない「マイカー」のために明け渡さねばならないのでしょう?
(追加写真2)
こちらの写真は同じ日の横浜中華街の様子。横浜カーフリーデー会場の日本大通りから数百メートルの場所で、帰りがけに乗ったバス「あかいくつ」号の中から撮影したものです。多くの人が繰り出す中華街なのに、道は相互通行で、不要不急の「マイカー」に乗ったわずかな人が多くの面積を占拠しています。こんなに賑わう街の中で、商店街の大切なお客さんをこんな狭い歩道に押し込めて、なぜ「マイカー」を、しかも相互通行で入れる必要があるのでしょうか?
 
このような「気づき」を与えてくれるのが、クルマのない空間を楽しんでもらう「カーフリーデー」のひとつの意味なのです。
せっかく人が集まる賑わうまちも、クルマが入ると台無しになってしまうことに、自治体も、商店街も、私たち一般市民も、意外と気づいていないのかもしれません。でも、クルマから解放されると人は安全になる。気持ちが楽になる。まわりが見えてくる。すると楽しくなる。そこに気の利いたお店でもあば、もっと賑わうまちになる……
なお、カーフリーデーでも緊急車両は通ることができます(上写真左奥)、ご安心ください。
クルマ優先思想が生み出してきた負のスパイラルを断ち切って、クルマに頼らない楽しく安全・快適なまちにしましょう!来年はあなたの街でもカーフリーデー、試してみませんか? /撮影・文:井坂
掲載期間
09月24日 〜 10月12日


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